ドル建ての建設工事請負契約

1日で2円以上の円安となるような状況で、円建ての建設工事請負契約を巻くことは、発注者にとっても良くないのではないか。工事期間中に建材費や人工代が数十%のオーダーで上がる中、当初の請負金額のまま、追加請求無しで引渡しできるというのであれば、それは逆に受注者のバッファ設定が過剰だった可能性も考えなくてはならない。また、手抜き工事や仕様のダウングレードが秘密裏に行われ、安普請の建物にされてしまった可能性も考えなくてはならない。もちろん、大多数の工事では、円安に伴う工事費高騰を理由にした追加請求が行われることになるのだろうが、それはそれで事業計画が狂ってしまうので問題だ。建設工事請負契約をドル建てで巻ければ、今までに述べたような事態の多くは回避できるように思うのだが、賛同してくれる発注者/受注者/金融機関がいるかどうかは今のところ不明である。

-雑記帳
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