LPガスの侮れないメリット

LPガス(プロパンガス)はガス代が高いという印象があり、入居者側からは歓迎されないというのは事実だ。しかし、都市ガスには無い2つの大きなメリットがあるため、LPガスの採用を選択肢から排除すべきではない。メリットの1つ目は、導入費用が安いということだ。まず、LPガスはボンベで運ばれるので、前面道路からの引き込み工事が必要無い。これは、建設地が私道の奥だったり旗竿だったりした場合に効いてくる。それから、宅内ガス配管工事がLPガス会社持ちとなる。住戸1つ当たり20万円程度は工事費が浮く。加えて、LPガス会社からはガスコンロやクーラーの支給を受けることもできるが、この支給に掛かったコストはLPガス使用料に上乗せされるので、これに関しては慎重に検討を行った方が良い。メリットの2つ目は、ライフラインとしての耐久性が強いということだ。地震などの際、配管網がダメージを受けると、都市ガスは使用できなくなる。だが、LPガスの場合、宅内配管が無事であれば、ボンベ内のガスが尽きるまで使用を継続することができる。更に、物件にLPガス発電機を備えると、LPガスを非常用電源として機能させることもできる。ここ数日は関東圏下に電力逼迫警報が発令されていたが、いざというときに非常用電源が使えると、入居者も安心だろう。住戸は生活の基盤であり社会インフラであるという視点に立つと、LPガスのライフラインとしての耐久性の強さには、もっと注目して良いと思う。

(参考)防災向け低圧LPガス発電機
https://www.honda.co.jp/generator/lineup/lpg-generator/

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